【卒業生インタビュー】会社員を続けながら起業へ|「無理しすぎない」ことが挑戦の鍵!? | ボーダレスアカデミー | 社会起業のためのソーシャルビジネススクール
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【卒業生インタビュー】会社員を続けながら起業へ|「無理しすぎない」ことが挑戦の鍵!?

社会課題解決・事業立ち上げに向けて何か行動したいという方々から、「会社員だけど、本当に仕事と両立できる?」といった声が数多く寄せられています。一歩踏み出すには、時間やお金、そして何より「自分にできるのか」という不安がつきものですよね。

このインタビュー記事では、まさにその悩みを乗り越え、自身の社会課題解決へと動き出した卒業生たちのリアルな体験談をお届けします。今回は、多忙な会社員として本業と並行しながら「無理しすぎない」起業準備を進めた黒須さんに、その道のりについて詳しくお話を伺いました。

黒須さんの挑戦や、仲間との支え合いの中で見つけた自分らしい歩み方を知っていただくことで、次の1歩を踏み出す皆さんの参考になれば幸いです!


■卒業生プロフィール

株式会社エコグラフィック 代表取締役
黒須 奈美子さん (第16期生)


東京学芸大学でグラフィックデザインを専攻後、デジタル広告会社を経て、現在は外資系広告会社でメディアプランナー兼チームリーダーとして活躍中。「これから生まれてくる子どもたちが、地球に生まれてよかった!と思える未来をつくる」というミッションを掲げ、使い捨てプラスチックの削減をテーマに事業を展開。現役の広告パーソンとして培った知見を活かし、同時に起業家として新たなビジネスの創出にも挑戦中。週に一秒だけ地球について考えるをテーマに、Instagramで発信。

解決を目指す社会課題との出会い

使い捨てプラスチックの削減へ

解決を目指しているのは、環境問題、特に使い捨てプラスチックの削減です。この社会課題に出会ったのは、夫と結婚して妊活を始めたのがきっかけでした。それまで遠い未来のことはあまり考えていなかったんですが、子供が欲しいと思うようになってから、「子供たちが生きる未来ってどうなるんだろう?」と想像するようになったんです。

以前から山登りが大好きで、多忙に働く毎日の中で、週末は山に登って自然に心を癒される経験をしてきました。未来を生きる子供たちが、同じ経験ができなくなるのは悲しいなと思ったんです。それで、「未来のために何かできないかな」と思って、起業を意識し始めました。

それまでは、山登りでゴミを持ち帰ったり、お買い物でマイバッグを使ったりと、人並みの環境意識はありました。でも、自分が率先して行動しよう、とまでは思っていませんでした。それが、妊活をきっかけに「自分がビジネスで解決しよう!」という強い思いに変わりました。

行動が連鎖するきっかけ

「自分がビジネスで解決しよう!」と思ってから、とにかく色々な行動をしてみました。まず、東京都の起業家支援施設「TOKYO創業ステーション」が主催する1ヶ月の集中セミナーに参加してみました。同じく起業を目指す人たちと出会い、大きな影響を受けました。

それから、「環境問題に関わりたい」という思いから、ゴミ拾いボランティアにも参加してみました。そこで感じたのは、ボランティア自体は素晴らしい活動ですが、「ボランティアって、品質を保つのが難しいな」と感じたんです。例えば、出会いの場として参加しているがいたり、ボランティア募集のホームページが更新されていなくて集合場所に行ったら誰もいない、といった経験もありました。

ボランティアからビジネスへ

私の場合、ボランティアとしての活動だと責任感を持って継続するのが難しいなと感じたんです。そこで見つけたのが、ビジネスという道でした。お金をいただくことで「ちゃんとお金に見合う価値を提供しないと」という責任感が生まれる。この責任感こそが、サービスや商品の品質を保ち、社会問題を継続的に解決していく原動力になるんじゃないかって。

TOKYO創業ステーションに行ったり、ゴミ拾いボランティアに参加したり、とにかく行動し、感じたことに従いました。

ボーダレスアカデミーの受講について

ボーダレスアカデミーとの出会いと受講の決め手

TOKYO創業ステーションのセミナーに参加して、起業への興味は高まったのですが、「社会課題を解決したい」という私の軸とはちょっと違うな、と思うことがありました。そんな中、同じセミナーの受講生でボーダレスアカデミーを知っている人がいて、「なみこさんにはボーダレスアカデミーがいいんじゃない?」と勧めてくれたんです。

「社会課題解決に特化したスクールがあるんだ!」と知り、ボーダレス・ジャパンの田口さんの本を読んで、社会課題解決のビジネスは、一般的なビジネスとは考え方が違うと感じました。それで、「ボーダレスアカデミーを受講する価値がありそうだ!」と確信しました。そしてちょうど良いタイミングで集中講座の募集があったので、迷わず参加しました。

会社員との両立と「無理しすぎない」こと

多忙な広告代理店での本業と並行して、アカデミーのプログラムに取り組むのは正直、めちゃめちゃ大変でした(笑)。でも、私が心がけたのは「無理しすぎない」ことでした。

私の場合、本業とアカデミー、そして妊活と、やりたいことがたくさんありました。でも、あらかじめ優先順位を決めて取り組んだんです。「妊活が一番、次がアカデミー、そして本業」。だから、妊活のために体調を整えることは譲りませんでした。どんなに課題や仕事が山積みでも、睡眠と食事は必ずとるようにしたんです。それでアカデミーや仕事の出来が満足できなくても後悔しない。このルールを決めたことで、自分を追い込みすぎずに楽しく両立できました。

「今のタイミングじゃないのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、私には特に「このタイミングじゃなきゃいけない理由」はありませんでした。ただ、「思い立ったが吉日」という感じで。子供がいつできるかなんて誰にも分からないし、未来のことは誰も分からないので、思ったことをそのタイミングでやればいいかなって。

アカデミー受講・卒業後の事業立ち上げに向けた「時間管理術」

アカデミーの受講中は、課題の締め切りやメンタリングがあったので、仕事終わりや土日に時間を確保していました。平日は毎日1時間〜2時間、休日は一日中カフェにこもったりしていました。
でも、卒業後はマイルストーンがない分、どうしてもだらけてしまうことが多くて。

そこで始めたのが「朝活」です。ヨガをやって、朝食を摂ってから、1時間だけ自分のビジネスのことやって、それから本業に入るというルーティンです。夜だと急な残業や疲労で、自分のビジネスのことに手が回らないことがあるので、朝のうちに時間を確保するようにしました。

たった1時間でも、1週間で7時間。これで着実に進んでいけた感じですね。朝の方が頭もクリアですし、限られた時間で重要なことに取り組めるようになりました。

2日間の集中講座を受講してみて

集中講座で特に印象的だったのは、自分のソーシャルコンセプト(解決したい社会課題のテーマ)を参加者全員にシェアしたことです。挙手性で数名だけフィードバックをもらえるという機会があったのですが、お金を払ったんだからこれは手を挙げないと損だと思って手を挙げたら、色々な方からフィードバックをいただけたんです。それがすごく楽しくて、勉強になりました。

これを繰り返していったら、すごく良いビジネスプランができそうだと感じました。皆さんからフィードバックをもらって、「このフィードバックをもっと受けたい」と思えたのが大きかったです。

自分のアイデアが全然伝わっていないことに気づかされることもあれば、「そういう視点もあったのか!」という発見もありました。普段、私の過ごす世界は狭いと感じていますが、アカデミーでは全く違う経歴の方々から視点の異なるフィードバックをもらえるので、それがすごく面白い。何かすごいものが生まれそうだ、と感じました。

3ヶ月の起業伴走プログラムについて

受講中、大変だったのは時間の管理に加え、ヒアリング対象者の探し方でした。私のテーマは環境問題なので、誰にヒアリングすれば良いのか分からず悩むこともありました。

また、ヒアリングを進める中で「そもそもなぜ私、環境問題やりたいんだっけ?」と立ち返ってしまい、一時的に「自分探し」のような謎のステージに入ってしまったこともありました。進んだと思ったら戻った、みたいな感覚で(笑)。

でも、そういう時間があったからこそ、今は私の社会課題テーマは「使い捨てプラスチックの削減」だと自信を持って言えるようになりました。立ち止まったり振り返ったりすること自体が、実は大きな前進だったんだな、と今では思います。

困難を乗り越える力と同期との絆

そんな大変な中でも活動を続けられたのは、やはり「周りの人たち」の存在が大きいです。夫が支えに加えて、何より同期の仲間が本当に優しかった!壁打ちでは真剣に意見を交換してくれるし、落ち込んでいる時は「大丈夫?」と声をかけてくれました。

アカデミーで得たものは、「仲間」だと思っています。卒業後も16期のLINEグループで、クラウドファンディングを始めた人や、会社を設立した人の情報が飛び交っていて、良い刺激を受けながら自分も進められています。

メディアプランナーとして培った私の経験が同期の役に立つこともあれば、逆に私が彼らの異なる業界での経験に助けてもらうこともあります。本当に色々な方々に出会えて良かったと心から思います。

卒業後のステップ

テイクアウトの「マイ容器」普及でプラスチックの削減へ

私が目指しているのは、テイクアウトでマイ容器を使う文化を広めることです。
プラスチックごみの約半分は容器包装が占めているんです。バイオマスや紙などの代替容器も完璧な解決策とは言えない。だからこそ、「マイ容器を使う」というシンプルな行動を広めたいと思いました。

また、マイボトルでコーヒーをテイクアウトする人が増えましたよね。これって「エコだから」という理由だけでなく、「お気に入りのボトルを持ちたい」とか、「保温できるから便利」といった、デザインや機能といった「自分のこだわり」を満たしてくれるから選んでいるんだと思います。でも、お弁当のテイクアウト容器となると、これらの欲求を満たしてくれるような魅力的な選択肢まだ存在しないなと気づきました。

私のビジネスプランは大きく3つの軸があります。1つ目は、「使いたくなるマイ容器の販売」。2つ目は、「マイ容器が使えるお店の情報サイト」。そして3つ目が、「BtoBで企業にマイ容器を貸し出し、従業員のランチなどで利用してもらうサービス」です。

この中で、一番利益が出しやすそうなのが3つ目のビジネス軸であるBtoBで企業にマイ容器を貸し出すビジネスだと考えたので、まずはBtoBの営業をいくつか回ってみたのですが、正直全然話を聞いてもらえませんでした。「そりゃそうだよね、何の実績もない私が、いきなりお金くださいって言っても誰も渡さないな」と反省しました。

まずは実績を作らないと、と思い、1つ目のビジネス軸の「マイ容器販売(BtoC)」から始めることにしました。クラウドファンディングで成功した、という実績ができれば、BtoBの方も話を聞いてくれるようになるかな、と。今、そのマイ容器の開発を進めている段階です。

とにかく行動して、多分最初は絶対に失敗するんですが、その失敗の中で「なんで失敗したんだっけ?」と考えて、それに対して行動を繰り返していくことしかないと思っています。

テイクアウト専用の曲げわっぱの開発へ

使いたくなるマイ容器として思いついたのが「曲げわっぱ」です。Instagramで200万件以上の投稿があるんです。ただ、既存の曲げわっぱは、お弁当箱として中身が動かないようにしっかりごはんを詰められるサイズで作られています。でも、テイクアウトだと、ふんわりと盛り付けることが多いので、もっと大きいサイズが必要だと感じたんです。

ただ、恥ずかしく感じる人もいるので、「大きすぎず、小さすぎず」という絶妙なサイズを攻めた曲げわっぱを開発しています。

日本の伝統工芸品として知られる、秋田県大館市の曲げわっぱ工房に製作を依頼しています。秋田杉を使用し、職人さんが一つひとつ手作りしています。手触りがよく、持っているだけで気分が上がるような、おしゃれな曲げわっぱを開発中です。商品は8月末に納品される予定です。

「一歩踏み出すには?」黒須さんからのメッセージ

「社会起業を目指すには、自分が幸せであることが一番大事」だということです。自分が幸せじゃないと、人のために行動するのって難しいと思うんですよね。だから無理はしてほしくないな、と思っています。

その上で、私はアカデミーの16期に参加して、同期に支えられて、幸せレベルがもっとアップしたんです。その嬉しい気持ちを、困っている人や地球環境を支える原動力にしたいと思っています。

アカデミーを検討されている方には、自分のペースで、自分を大切にしながら、一歩踏み出してほしいです。そして、その一歩先には、素晴らしい仲間がいて、成長が待っています。ぜひ飛び込んできてほしいです。

最後に

黒須さんの記事を最後までお読みいただき、ありがとうございます。卒業生のリアルな経験談から、会社員としての一歩を踏み出すヒントや勇気を感じていただけたなら幸いです。

ボーダレスアカデミーでは、まず社会問題に対してなにか取り組みたいという方から、これから起業を目指す方やすでに起業されている方まで、幅広いフェーズの方がご受講いただいております。

もし、この記事を読んでボーダレスアカデミーに少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひ一度、オンライン説明会&相談会にご参加いただけたらと思います。カジュアルな場としてぜひお気軽にご参加ください!

ソーシャルビジネススクール「ボーダレスアカデミー」について

世界13カ国で50事業のソーシャルビジネスを展開するボーダレス・ジャパンが運営するソーシャルビジネススクールです。実践の中で培ってきた“ソーシャルビジネスの作り方・起業のイロハ”を徹底公開。国内外を問わず、また社会領域を問わず使える再現性あるメソッドが、あなたの挑戦を後押しします。

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