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ボーダレスアカデミー ファイナルピッチ-出場者NO.4 宮崎成悟
アカデミーファイナルピッチ 全文掲載
こんにちは。宮崎と申します。よろしくお願い致します。
早速ですが皆さん、ヤングケアラーという言葉をご存知でしょうか。恐らく、大半の方々が聞いたんことないんじゃないかなという風に思います。簡単にいうと、家族の介護をしている30歳くらいまでの若者たちのことをいいます。
若年介護者って言ったりもします。
では一体日本にどれくらいの人数がいるのでしょうか。
総務省の統計によると、15歳から29歳で約21万人ほどいると言われています。最近の調査で、高校生の5.2%がなんらかの形で介護に関わっていることがわかりました。
クラスに1人いるような状態です。日本全国でいうと、30、40万人くらいいると言われてます。
僕も元ヤングケアラーです。
通学はもちろん就職も苦労して、何度も介護離職を考えました。
ヤングケアラーには様々なケースがありますが、皆に共通している問題が、2点あります。1点目は、孤立です。
なぜでしょうか。
周囲の人と同じリズムで生活ができないために、通学や仕事などやるべきことが思うようにできないからです。
また誰かに相談したくても、同年代で相談できる人が近くになかなかいません。年配の方や介護職の方に相談しても、偉いねっていう風に言われるだけです。このことが孤立してしまう大きな原因になります。
2つ目は仕事の不安です。
なぜでしょうか。
これから仕事を始める人やすでに働いている人にとって時間や場所の制約がある中で、両立させることが困難なケースがたくさんあります。またこれまでずっと介護に付きっきりだったパターンの人は介護が終わった後、仕事に就くのに苦労します。僕も苦労しました。
これらの問題に対して、現段階でいくつかありますが、そもそも参加できなかったり仕事の支援がないので直接の解決になりません。
なのでこの問題を解決する事業を僕がやります。
それはヤングケアラーのオンラインコミュニティとそれに付随する就職・転職支援サービスです。
Webサイトやアプリを使ってコミュニティーを作って、そこに集まったヤングケアラーの仕事を支援します。
これが問題を解決する唯一の方法だと思っています。
理由は3つあります。当事者同士で相談しあうことができる、時間や場所に関わらず利用できる、仕事に関する信頼できる情報が得られる。ではどんなサービスか見ていきます。
これは会員登録のイメージ画面です。多様な悩みを解決できるように、会員登録時にできる限り情報を収集します。タッチのみなので簡単に入力が可能です。
入力した様々な情報はプロフィールに反映されます。プロフィールをタッチすると同じ立場や同じ悩みのユーザーと繋がれます。
何かに悩んでも検索すれば仲間がいる。それが大きな安心になります。
ここではユーザーがコミュニティを作れます。運営者側がコミュニティを限定せずに、ユーザー自ら作れるようにすることで多様なケースに対応します。孤立の解消に大きく役立ちます。
では具体的な悩みを質問することができます。経験者だからこそ的確な助言ができます。回答する側の自己肯定感も高まります。
仕事とうまく両立している人や困難の乗り越えた人の記事を閲覧することができます。記事を投稿することもできるし、書いた人をフォローして繋がることもできます。これらに投稿すればするほどポイントがついて自分に自信が持てるようになっていきます。
また介護に理解のある企業の求人情報をひたすら集めて掲載します。元ヤングケアラーの作るコミュニティの求人なので信頼して頂けると思います。とはいえ、ヤングケアラーたちに仕事を任せて大丈夫なの?っていう風に思われますよね?
大丈夫です。若くして介護の原体験のあるヤングケアラ―は、思いやりや責任感、忍耐力があると言われています。これは大きな強みだと考えています。
コミュニティに集まったヤングケアラ―を世の中に送り出すことがビジネスモデルです。
それには2つのパターンがあります。
1つ目は介護が終わったヤングケアラ―を、元ヤングケアラ―がその経験を活かせる企業へ紹介します。紹介料は平均より少し安めの20%を設定しています。
もう1つは介護中のヤングケアラ―と介護に理解のある会社を求人広告でマッチングさせます。どんな企業かというとフレックス制を導入していたり、プレワークができたりといったフレキシブルに働くことができる企業です。
ヤングケアラ―がこのサービスを使うメリットとしては、自分の状況を分かってくれる元ヤングケアラ―が寄り添ってくれるということ、あとは自分にマッチする情報だけがたくさん集まってるというところです。
もちろん企業側にもメリットがたくさんあるので、そことマッチングさせるようにしていきます。
市場規模としてはヤングケアラ―全体の3%をターゲットとすると72億円の市場となります。
当事者と元当事者の話を聞いてきました。
ぜひ使いたいという意見をたくさん頂いて、やはりこういったサービスが必要であると確信しました。
プロモーションとしてはケアマネージャーや医療ソーシャルワーカーなど、当事者に直接関わる人を介した人たちとSNSやメディアを使ったアプローチの2点を考えています。
まずは1年間で会員登録者数1万人を目指します。
1万人の孤立と不安が解消され、そのうちの2%程度に人材紹介できれば黒字化できる計算です。
最後になりますが、僕は10年以上母の介護を続けてきました。
その経験を絶対に無駄にしたくないと思っています。
なのでその経験を活かして介護をしているということが強みになって、評価される社会へと変えていきます。
以上です。
ありがとうございました。
宮崎さん、ありがとうございました。若くして過酷な介護を経験された宮崎さんのプレゼンテーションでした。ありがとうございます。
それでは審査員の方々からコメントを頂戴いたします。お一人目の審査員株式会社ヤマップ 春山慶彦様お願いいたします。
プレゼンありがとうございました。
宮崎さんのように個人の経験からサービスを立ち上げるというスタイルが僕は核としては一番強いと思うので、ぜひその原体験をサービスにして、社会に一石投じてほしいなと思います。
ヤングケアラーという言葉も僕ははじめて聞きました。それが社会問題になっていることすら知らなくて、非常に意義のある、サービスだなと思いました。
1点質問なんですけれども、こういうコミニティービジネスをやるときって、「にわとりタマゴ」の問題があって、そのヤングケアラーさんをどうやって集めるか?つまりヤングケアラーを当事者として実践している人、あるいは、経験した人というのを見つけるか。で、見つけたうえで、自分たちのサービスをどう使ってもらうかってのが、大事になってくるんですけれども、どういう風にリーチしよう、アプローチしようとお考えですか?
ありがとうございます。
2点考えていまして、1点目が、やっぱりヤングケアラーって家族が介護状態になるので、介護関係の人と関わることがあるんですよね。なので、ケアマネージャーという介護の軸になるような人とか、あとは入院してその病気の人が退院するときに、それをアドバイスする医療ソーシャルワーカーってのがいるので、ヤングケアラーになる直前のところを見ているので、そういう人たちからアプローチするというのが、1点目です。
2点目としては、大学の先生、介護系の大学の先生とつながりがあるので、そこを通じて講演会をさせてもらったりだとか、あとはヤングケアラーというちょっとキャッチーなワードを使って、メディアに出させてもらったりだとか、そういったことを考えています。
わかりました。ありがとうございました。
あと、やっぱり企業側にとってもヤングケアラーを採用する側も、採用することのメリットをもっと打ち出せると、マッチングが進むのではないかなと思ってるので、ぜひその点も考えてサービスをローンチしてもらえればなと思います。ありがとうございます。
ありがとうございました。お2人目の審査員、株式会社モンスターラボ 鮄川宏樹様お願いいたします。
はい、僕もこれだけの人数の方が、ヤングケアラーとしていらっしゃるということにすごくびっくりしましたし、よく考えてみると、少子化で核家族化が進んで、こういうことってのはもっともっとこういう状況ってのがさらに大きくなっていくんだなってことを実感しました。
そういうなかで、非常に、10年もの若い時の年月を過ごされた。ってことが凄い、想像を絶するような。もちろん愛情があってのことですけれども大変なことだと思って、それを解決されるということの実体験としてお持ちなので、すごくポテンシャルを感じています。
ご自身の経験から自分たちで助け合うみたいなベースになっていると思うんですけど、社会全体の問題として、どうやってもうちょっと周りの人とかも巻き込んで、例えばコミュニティーとしてなにかケアーするだとか、そもそももっと負担を下げれないのかということが個人的には思いました。
例えば僕も海外の事業をやっていますけれども、海外からの介護者ってのをマッチングによってなにかできる。
もっと直接的なサポートができないかとか、あるいは、ロボットとかもこれから進んでいくと思うので、介護でも一部の部分をロボットが担えるようになるのではないかとか、そういうこともちょっと考えています。
それとマッチングサービスとして就職支援でいうと、さきほども春山さんからあったように、どうやって企業側のニーズってのがそこだからこそいる人材とか、もっと強みというかアピールできる方法がないかなってところが今後の課題かなと思うのと、ヤングケアラーだからといって手数料を下げるってのが僕はあまりしてほしくないなそこでコストで勝負してほしくないなって思ったので、ヤングケアラーだから手数料が安いとかじゃなくてむしろ通常価格でも高いぐらいでのなにか付加価値が出せるものを見つけていくことが必要なのではないかなと思いました。
ぜひ頑張っていただきたいと思います。
ありがとうございます。それでは最後に株式会社ウェルモ 鹿野佑介様、お願いいたします。
素敵なプレゼンありがとうございました。
弊社がちょうどケアープラン中の方ですとか、あと、発達障害の子向けの事業をやっていましてですね。まさに、介護領域の社会解決をやってるんですね。
で、今日の話を伺っていまして、本当に忍耐力のところですとか、現場を経験された方の力ってものすごく今実は社会で、求められたりとかあったりするんですけれども、こういう話って知らない方が多いんですよ。
うちでやってる仕事とかって現場の目線がないとですねやりきれなかったりすることが多いんですけど、そういう方を探そうと思ってもなかなか出会えない状況があるので、まさにこういったサービスがあれば弊社でも使わせていただきたいなと本当に心から思いますので、ぜひ早く立ち上げて広めていってほしいなというのが正直な感想です。
さきほど20%の手数料の話がありましたけれどもまさにですね、そのままディスカウントせず、ガッツリとっていただいて、そこで余った利益のところをもっと集めるところだとか、伝えるところに使っていただいて、もっともっと広げて、世に発信していってほしいなと思いますのでぜひ稼いでいただければなと思います。
ありがとうございます。
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