ボーダレスアカデミー ファイナルピッチ-出場者NO.1 坪田勝志 | 社会起業家をつくるソーシャルビジネススクール

ボーダレスアカデミー ファイナルピッチ-出場者NO.1 坪田勝志

アカデミーファイナルピッチ 全文掲載

1:10〜
坪田

みなさんこんにちは。坪田勝志と申します!
いきなりですが、みなさんにひとつ質問をさせてください。
子供のころの夢はなんでしたか?

1:25〜

フィリピンのトンド地区というスラムで、僕はこの少年に出会いました。
彼の名前はアルヤス君といいます。彼の将来の夢は学校の先生になることです。ただ、彼は家族の貧困が原因で、学校に通うのを諦めてしまいました。小学校6年生以降学校に通わず、今でも学校に通えないままです。彼のような人がフィリピンのスラムには、数多くいます。ただ生活のために学校にも行かず、ただゴミを拾って、そのゴミを売る。そういう風な生活をしています。生まれた瞬間に人生の大半が決まってしまう。
これが貧困問題です。不公平ですよね。
すごく不公平だなと僕は思ったので、僕はこの問題を人生をかけて解決したいと思いました。

2:13〜

じゃあどうやって解決していくのかと。はじめに思ったのは自分が大金持ちになって彼に寄付をしよう。と思ったのですが、彼は実際には自立というものを得ないと、この問題の根本的な解決にはならないのです。そこで考えてたのがスラムの親に対して、仕事を提供するというソリューションです。具体的に何をするかというと、みなさんおなじみ移動販売。フードトラックですね。このフードトラックビジネスを、マイクロフランチャイズという形で僕はやります。マイクロフランチャイズとはなにか?というと、ご説明します。
まず、これは一般的なフランチャイズモデルですね。右側のフランチャイズ事業者、彼がこのフランチャイズ事業を開始するときには、何百万というお金をかけないといけません。この車を買ったりするために。このモデルだと彼はお金がないので、そのままでは出来ません。そうなったときに新しいモデルを作らないといけない。資金がなくてもフランチャイズに参加できる仕組みを考えました。

2:38〜

具体的にお話しすると、従業員としてまずは3ヶ月間修行を積みます。その後、事業者として独立。そのタイミングで、彼らに対しては、車だとか、冷蔵庫だとか、そういった資産に関してはレンタルで提供します。それによって彼らは特に借金等を抱えることもなく、ゼロからでも事業オーナーとして頑張っていくことができます。約三年がたった段階で、彼は、この販売車を所有することができます。これで彼は完全なビジネスオーナーになれます。そして彼はさらに新たな雇用をそのスラムの中で生んでいきます。
じゃあ彼はどうやって稼げるの?いきなり車を渡して稼げるかというと、正直保証がないですよね。だからここでもう一つ、この事業におけるポイントを説明します。

3:53〜

一般的に移動販売のビジネスでは、それぞれの売り上げがそれぞれの事業者によって決まってしまいます。どこにお客さんがいるのかとか、どういうふうに売れば売り上げが立つとか、マーケティングのデータをしっかり分析しなければなりません。これを彼ら一人一人がやるとなるとかなり難しいのです。
そこで自社が全部すべての事業者に対して、どこに行ってなにを売ったら売れるというような、マーケティングの分析と出店交渉などの立地戦略のパッケージを行います。マイクロフランチャイズの仕組みとこの自社の立地戦略。この2つの仕組みがあります。

4:20〜

じゃあ具体的になにを売るのか?
たこ焼きです。
そして、から揚げ、やきそば、おにぎりなどみなさんお気づきの通りすべて日本食です。なぜ日本食か?
フィリピンとくにマニラの都市部では、日本食がめちゃくちゃ人気です。そして日本食がかなり高い値段で売られてます。たとえば、一つのやきそば一つ何円だと思いますか?800円もするんです!めちゃくちゃ高いじゃないですか!現地のほかの料理と比べると約四倍です。日本でいうと2,800円のやきそば。ありえないですよね。ただこれは、ジャパンブランドなんです。この日本食のマーケットに対して、フードトラックというビジネスで参入することで、しっかりとクオリティを担保したまま、よりリーズナブルな価格で、お金持ち以外の人にも、日本食を提供しようと思ってます。

5:13〜

今お話したように、今まで憧れだった日本食というものを、お金もち以外の人でも、より手軽に、身近に、気軽に楽しめるようなマーケットを作りたいと思ってます。それに加えて彼らが、安くなったから買えるようになっただけじゃなくて、距離の短さ、購入の手軽さというものを、ここに付け加えたいと思って言います。具体的にいうとレストランの強みというのは距離なんです。遠いです。固定型店舗は動けないです。
一方で、フードトラックは、接近戦にはいることができます。お客さんがいるところにトラックを運転していってその場で売れると、ここがフードトラック最大の強みです。
例えば、みなさんに想像していただきたいのですが、めちゃめちゃおいしいピザ屋さんがあります。ただ、ここから電車で三十分かかります。今日、お昼時間1時間弱ありますが、間に合わないですよね。こうやって時間のない人、忙しい人に対して、固定店舗というのは、リーチしきれない可能性があります。一方で、例えば、今日法政大学の目の前に、フードトラックが来て、めちゃめちゃおいしいピザが売っていたら、買いたくなりませんか?ここがフードトラックとして、自分が提供したい2つ目の価値です。憧れの日本食を、手ごろな価格で、より近く。ここに新しいマーケットを見出しました。

6:23〜

じゃあこの2つの価値を誰が一番求めているのか。こんな人たちです。
会社員って忙しいし、時間ないですよね。昼飯食べるために30分電車に乗るとかありえないですよね。でも毎日コンビニ弁当って飽きるし、毎日高級レストランだと財布が苦しい。彼らに対して、手ごろな価格で、ランチタイムにさっと届ける。そんなサービスになります。ヒアリングをした結果ですが、彼ら中間所得者層にヒアリングを行いました。大枠ですが、「彼らはすごくいいね」「コンビニ弁当ばかりで飽きている」「日本食大好きだから、その価格で提供してくれるとぜひ買いたい」と言ってくれました。
ランチタイム以降にオフィスの下で売ります。売上予測は3年目でゆうに2億円を超えます。そして、マニラの昼間の人口なんと東京と同じで、1千5百万人。かなりの量です。なんでこの話をするかというと、東京の移動販売車数は、3千台あるといわれています。もし仮に、その3分の1でも、自分の会社でマニラにできたら、マニラの景色が変わります。

7:40〜

ソーシャルインパクトです。
いかに多くの人に仕事を作って、いかに多くの子供たちが学校にいけるようになるか、ここが一番の肝です。3年目には、448人の子供が学校に通えるようになっている計算です。さっきの話で仮に1千台のフランチャイズを展開できたとすると、なんと学校に行けるようになる子供の数は8千人です。
最後に、一人の人間の人生ってめちゃくちゃ重いと思います。同じように一人の人間の夢もめちゃくちゃ重いと思います。1人1人が平等な機会を持った世界。そんな世界を作りたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。

8:18〜
司会

坪田さん、ありがとうございました。
フィリピンの貧困問題、そしてフードトラックの可能性について、お話しをいただきました。ありがとうございます。
それでは、一人目の審査員、自然電力株式会社、磯野様。コメント、よろしくお願いいたします。

8:40〜
磯野

プレゼンテーションありがとうございました。コメントさせていただくのは、すごく恐縮です。まあ我々もフィリピンで事業をやっていまして、ミンダナオで風力開発をしてます。なので、なんとなく状況はわかります。課題の設定は別にフィリピンだけじゃなくて、僕らが事業を始めているラテンアメリカもそうだし、アフリカもそうだし、日本でも同じことが起きている。それを解決する。仕事を作り出すというのは、素晴らしいんじゃないかなという風に思います。
あとは、フィリピンはですね。おそらく大きな事業は大財閥が事業を展開してると思うんですけど。おそらくうまく行くとわかったら凄い資金を投入してマネしてくると、それをもっと大義のあるビジネスがどうやって競争に勝つかってのは大事なポイントじゃないかなと、思いました。

9:49〜
坪田

ありがとうございます。

9:50〜
司会

それでは、2人目の審査員、株式会社美ら地球、山田拓様お願いいたします。

9:58〜
山田

なんか聞いてるだけでわくわくするような、とても楽しく聞かせていただきました。僕はどちらかというと日本に来られる外国人の方に対する取り組みに関わっているんですけれども、今逆向きで、クールジャパンという考え方も日本政府にはあって、クールジャパンをどうやって進めていくかと。今回の日本食をフィリピンに広げていくというような、クールジャパン的な要素も入ってて。フィリピンの社会課題を解決するだけじゃなくて、我々日本にも恩恵が期待できるようなビジネスって非常に面白いなと思って聞いていました。

10:35〜
山田

1点だけ質問したいなと、僕は肌感覚がないので、ぜひ知りたいなと思ったところはですね。
実際、子供が学校に行きたいと、その子供が学校に行けないのを何とかしたいと。それで、親がちゃんと仕事をすれば子供に教育費を払えるだろうということなんでしょうけれども、僕がちょっと知りたかったのは、本当に子供に教育を受けさせたくて、ちゃんと仕事をしてくれる親御さん。実はそうは思ってなくて、親のほうにも問題があって、いくら仕事を提供するよと言っても、そこに向き合えない。要は車で動く人がどのぐらい確保できるのか。マーケット側のニーズはありそうな気がするんですけど供給側がどこまでいくのかなと。その辺のところが知りたいなと思ってました。

11:22〜
坪田

そこはですね、実際にこのビジネスの計画を立てる上で、自分も実際に彼らは働いてくれるのか気になったので、実際に聞き込みに行きました。スラムに入って、さっき写真が出ていると思うのですが、あの写真を撮ったときに。現地の人に話して彼らにちゃんと聞いたのですね、子供たちを学校に通わせたいの?と子供は学校に行きたいと言っているけれど、親としては、お金があったら通わせたいの?と話した時に、10人に聞いて10人とも絶対に通わせたいと言っていました。やっぱり、その理由は、自分たちが教育を受けていないことで、こんだけ苦しい生活をしているという背景があるので、自分のかわいい子供たちにはそんな苦しい思いはさせたくないとすごく罪悪感を感じている感じで、仕事があればぜひやりたいと、ただ現状はどこも小学校も行ってないし雇ってくれない。っていう状況だったりするんです。

12:10〜
山田

ありがとうございました。期待してます。

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