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大好きな洋服が抱える課題に挑戦-アパレルの大量廃棄問題の解決へ-
ボーダレスアカデミーの社会起業伴走プログラムの魅力を深ぼるため、アカデミー15期の卒業生にインタビューをさせていただきました。参加者のリアルな声をお届けし、その熱い想いや経験に迫ります。お楽しみに!
今回は、「アパレルの大量廃棄問題」の解決を目指す「みやよしさん」こと宮原佳乃さんにお話をお伺いしました。
※社会起業伴走プログラムとは・・・ボーダレスがこれまで培ってきた独自メソッドをもとに、3ヶ月でビジネスプランを完成させるプログラムです。
プロフィール
・氏名:宮原佳乃(みやはら よしの)/ みやよし
・経歴:Webマーケティング会社勤務→合同会社PUKA 代表
・社会課題/テーマ:環境 / アパレルの大量廃棄
大好きな服から気づいた課題-アパレルの大量廃棄への挑戦-
Q 解決を目指す社会課題と、その出会いを教えてください
私が解決したい社会課題は、「洋服の大量廃棄」です。
私は幼少期から洋服が大好きで、大学生になったらアパレルでバイトすると決めていました。家の近くのショッピングモールで働き初めて、好きな洋服を着れるのが嬉しくてノリノリで働いていたのですが、ある日シーズンの終わりに一度もお客様に手に取られずに残る服を目にし、なんかもやもやするなと感じました。この小さな違和感が、私の課題への興味の始まりでした。
大学3年生になりコロナ禍のある日、ファッション雑誌『JJ』を読み、「洋服の大量廃棄」という問題を知りました。「自分が店頭で感じていた違和感はこれだったのか。」と気づきました。
また、途上国の子供達とファッションショーを作って貧困にアプローチする団体NPO法人「DEARME」の存在を知り、ネガティブな課題をポジティブに変えて活動している人がいることに刺激を受けました。そこから、その団体に所属してアパレル企業とサスティナブルな取り組みを広げるためのイベントを開催したり、自分でサスティナブルに特化したファッション雑誌を作るなど、アパレルの抱える課題にアプローチするため様々な活動に取り組みました。
挑戦するなら今しかない!アカデミーに全集中する決断
Q アカデミーを受講しようと思った理由を教えてください
大学卒業後、Webマーケティングの会社に就職しましたが、心の中では「アパレルが抱える問題に向き合いたい」という想いをずっと抱いていました。今年の4月、自分のやりたいことや自分自身のキャリアと向き合う時間がありました。
その時、「今やらないと絶対に後悔する。あと2-3年待ってたらチャレンジするためのハードルがどんどん上がっていくから、今しかない!」と思いドキドキしながらもマネージャーにこの想いを伝えました。数週間面談を重ねた後、尊敬する上司がアカデミーのことを紹介してくれたんです。ページを開いてみると、まさに私のやりたいこととピッタリ。集中講座の締め切りが後3日後!というところであとは流れに身を任せて応募したという感じです(笑)。
「これをやらなかったら後悔する」という想いが強かったため、仕事は5月末でやめてアカデミー一本に全集中する決断をしました。
ソーシャルビジネスは人生そのものである
Q ソーシャルコンセプトを設計する上で難しかったのはどんなことですか?
ソーシャルコンセプトは私の中でかなり苦戦しました。
アカデミーに参加した当初は、アパレルの社会課題を大きく捉えていたのですが、アパレルが抱える課題は多岐に渡ります。ー生産段階での労働問題、店舗での消費、そして洋服の廃棄—これらの中からどこに焦点を当てるべきか、頭の中でぐるぐると悩み続けました。こんな悩みを、メンターさんや仲間がいたからこそ乗り越えられたと感じています。
「ソーシャルビジネスは、人生そのものである。」
これはボーダレス・ジャパン代表の田口さんが伝えてくれた言葉で、印象に残り続けています。最初それを聞いた時は、かっこいい言葉だなとは思いつつ、あまり噛み砕いて意味を理解することはできていませんでした。しかし、ソーシャルコンセプトを何度もブラッシュアップする過程で、「自分がワクワクするかどうかが一番大事」ということに気付き、その言葉の意味と重みをようやく自分の中に落とし込めました。
仲間との繋がりから得たものも沢山ありました。社会起業伴走プログラムの中で、3人チームになって自分のソーシャルコンセプトを話してフィードバックをもらうという時間があったんですが、チームメンバーの2人が「こっちの方向性がいいんじゃない」とか「みやよしこっちの方が断然わくわくしてる顔してる!」みたいに、客観的なフィードバックをくれるんですよ。それが本当にありがたく、自分じゃ気付けないものに沢山気づかせてもらいました。この時間は、私にとってとても貴重で尊い時間だったなと振り返ってみて思います。
▽15期中間合宿の様子
ソーシャルコンセプトは、自分にとってのコンパス
こうしたメンターさんや仲間との繋がりを通して「洋服の廃棄」が自分の中で一番情熱をそそげるポイントだと気づくことがきでました。それは、「洋服が、着れるのに捨てられるのが勿体無い。」という原体験に通じるものがあり、そこに自分のわくわくがあるからこそ取り組もうと決めることができました。ソーシャルコンセプトを決めるまでには時間がかかりましたが、今ではそのコンセプトがあるから、芯を持って進無ことができています。
たとえ、今後自分のビジネスモデルがうまく行かないことがあったとしても、ソーシャルコンセプトに立ち返ることで、別の角度から自分のやりたい事業に取り組む可能性を見出せると感じています。アカデミーを卒業した今でも私はソーシャルコンセプトに支えられているし、自分にとってのコンパスを作ることができました。
ビジネスモデル成長の鍵は、メンターさんからの多角的な視点
Q ビジネスコンセプトの方での変遷はありましたか?
納得のいくソーシャルコンセプトを設計できたことで、何案もビジネスアイデアを考案することができました。でも、自分じゃどのアイデアを選んだらいいのか全く分からず、迷っていました。
そこで、作内さん・中村さん・細野さん等のメンターさんにアイデアを何回もぶつけ、「どのアイデアが自分が出したいソーシャルインパクトに最も合うのか」を一緒に考えてもらいました。沢山あったビジネスアイデアを一つに絞り、そこを分厚くする過程において、メンターさんのサポートは非常にありがたかったです。
「今日はどんなアイデアや視点をいただけるのか」と毎回のブラッシュアップ会がとても楽しみでした!このように様々なメンターさんから多角的にアドバイスをいただいたからこそ、総合的にビジネスアイデアを成長させることができたと感じています。
ソーシャルビジネスは共通言語
Q 3ヶ月の集大成であるスタートピッチはどのような気持ちで臨まれましたか?
関わってくださった全ての方への感謝を胸に全力で臨みました!
快く送り出してくれた前職の上司や仲間・メンターさん・アカデミーの仲間・事務局の皆さん・ヒアリング等で沢山の方に協力いただいたので、まずはしっかりプレゼンし終えて恩返しをしたい、そんな気持ちでした。
スタートピッチが終わった後、自分がわくわくできるビジネスモデルを一つ形にできたことはもちろん、仲間と出会えたことのありがたみをしみじみと感じました。自分のことを素直になんでも話せて、切磋琢磨できる同期の存在。年齢も住む場所も取り組みたい社会課題も違うけれど、「ソーシャルビジネス」という共通言語がある。支え合ってきた感謝の気持ちで溢れました。
廃棄される洋服を減らし、ソーシャルインパクトを生む
Q 今後の展望を教えてください!
私の直近の目標は、「来年の4月までには損益分岐数を超えること」です。数字関連はもともと全く分からなかったのですが、アカデミー代表の半澤さんや事務局の鈴木さんのおかげで、ビジネスモデルだけではなく、1ヶ月に何個売れたら利益が出るようになるのかというマネタイズの部分も構築することができました。これを元にテストマーケを行い、自分の中で検証したい項目を一つ一つクリアにしながらビジネスを進めていきたいと考えています。
長期的には、全国にこのサービスを普及させ、まだ着られるのに廃棄されてしまう洋服を減らすことです。出品者と購入者が増えるほど、洋服を次の持ち主に循環させ、ソーシャルインパクトを出せる仕組みになっているので、まずは巻き込む人の数を増やしたいです。また現在は福岡を拠点に事業を展開していきますが、いずれは全国的に普及させることが大きな目標です!
▽GYUのインスタグラムより引用
GYUとは
GYUとは、ファッションがめぐるオンラインフリーマーケットサービスです。
【ぎゅっと詰めて、ずっと大切。】
・想いの詰まったアイテムを次のオーナーへ
・購入が応援や寄付につながる仕組み
▷宮原さんが立ち上げ中の新サービス『GYU』のインスタグラムはこちら!
インタビュー後記
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は、アパレルの大量廃棄問題を解決すべく起業準備中の宮原佳乃さんの声をお届けしましたが、いかがでしたか?
自分の好きから始まり、一貫して情熱を持って取り組んできた素敵なソーシャルビジネスの形だと思います。
特に印象に残ったのは、「ソーシャルコンセプトは自分のコンパス」という言葉。仲間・メンターさん・事務局などプログラムに関わった全ての方とのつながりを大事にされながら、「自分の本当にやりたいこと」に誠実に向き合ってきたみやよしさんだからこそ描けるソーシャルコンセプトなのだと思います。
オークション形式で大切な洋服を次の持ち主に循環できる『GYU』。もう着なくなったけれど、思い出が詰まった服がクローゼットに眠っている方、ぜひみやよしさんのサービスを活用されてみてください!
インタビュアー:ボーダレスアカデミー学生インターン・カコちゃん(鹿子生由依)
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ボーダレスアカデミーは、世界13カ国で50事業以上のソーシャルビジネスを展開するボーダレスグループが運営する、社会起業のためのソーシャルビジネススクールです。
2日間の「集中講座」でソーシャルビジネスの考え方・作り方をゼロから学び、その後3ヶ月でビジネスプランを完成させる本格的な「社会起業伴走プログラム」により、社会課題解決を目指す起業・事業のブラッシュアップを実現できます。
現在募集中の17期アカデミーへの受講に向けては、まず来年1月に開講する「集中講座(2日間のワークショップ形式講座・オンライン開催)」を受講ください。
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