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“自分が取り組みたい課題について、こんなにも話ができる場所はなかった”アカデミー卒業生「mimamo」代表 寺田紫衣真さん

「自分が取り組みたい課題について、こんなにも話ができる場所はなかった」
ボーダレスアカデミー第13期卒業生・寺田紫衣真さんは、アカデミーをそう振り返ります。
頭の中にあった想いを何度も言葉にしては、周りの人からフィードバックをもらう。
そうしたやり取りを重ねるうちに、自分でも気づいていなかった「届けたいもの」の輪郭が、少しずつはっきりしていったといいます。
そして気づけば、 同じように挑戦する仲間ができて、
「一人じゃない」と思えたことが、事業を形にしていく力になったそうです。
現在は、10代の子どもたちと信頼できる大人をつなぐ「対話」の場「mimamo」を運営しています。
そんな寺田紫衣真さんですが、アカデミー参加前は事業はアイデアベースでほぼ何もない状態だったといいます。

それでも、自分の想いを何度も言葉にし、人と話し、フィードバックを受けるうちに、少しずつ「自分が届けたいもの」が見えてきました。
今回は、寺田さんの体験をもとに、社会起業への一歩を踏み出すヒントをお伝えします。
(本記事は、2026年4月公開のnoteインタビュー記事および6月に開催した卒業生座談会で寺田さんが語った内容をもとに、誰かのヒントになればと執筆しています)
「何かしたい。でも、何をしたらいいかわからない」
寺田さんが今取り組んでいるのは、
「家庭環境や出会う人によって、将来の選択肢や可能性が制限されてしまう」という課題です。
その原点には、寺田さん自身の経験がありました。
母子家庭で経済的に苦しい環境に育ちながらも、人生の中で偶然出会ったさまざまな大人に支えられ、大学進学やその先の道を歩むことができたのです。

その中でも、特に大きな影響を受けたのが3人の大人です。
一人目は、中学生の頃に通っていた塾の先生。
経済的な理由で塾に通えずにいた寺田さんでしたが、ひとり親家庭は減額になる塾を見つけて通い始めます。
先生はやる気を感じ取ると通い放題にしてくれ、勉強だけでなく将来の悩みにも耳を傾けてくれました。
二人目は、卓球部のコーチでした。
高校に卓球部がなかったため自らコーチを探し、紹介された60歳ほどの男性に「この人に教えてもらいたい」と直感でお願いしました。
そのコーチは卓球を教えるだけでなく、ご飯を食べさせてくれたり、話を聞いてくれたり、「がんばれよ」と励まし続けてくれたそうです。
そして三人目が、大学時代に出会った先輩。
心理学を学んでいたその先輩からカウンセリングを受け、自分の幼少期やそれまで抱えていた気持ちと向き合う機会を得ました。
「こういうことが嫌だったんだ」「こう思っていたんだ」と、
自分でも気づいていなかった思いが明らかになったことが、大きな救いになったといいます。
「偶然の出会いとその人たちの支えがあって、今の自分があるのだと思っています」と寺田さんは振り返ります。
だからこそ自分も子どもたちに、人生の可能性を広げるような「出会い」を届けたい——そんな思いが社会起業の原動力になっていきました。

「自分が取り組みたい課題について、こんなにも話ができる場所はなかった」
大学卒業後、寺田さんは問題解決能力を身につけるためコンサルティング会社に就職しますが、仕事が忙しくなるにつれて社会課題に取り組む余裕はなくなっていきました。
転機が訪れたのは社会人3年目。
知的障害のある同年代の男性と卓球をする機会があり、その男性とお母さんの姿に、自分と母親の姿を重ねました。
学生時代に抱いていた「社会課題をビジネスで解決したい」という思いが、再びよみがえります。
「私、まだ何もできてない。思い続けて悩むなら今こそ行動したい」
そう決意し、ボーダレスアカデミーへの参加を決めました。
とはいえ参加前から事業が決まっていたわけではなく、「事業はアイデアベースでほぼ何もない状態でした」と寺田さんはいいます。
それでも集中講座では、自分が解決したい課題について、とことん話すことができました。
「自分が取り組みたい課題について、こんなにも話ができる場所はなかった」
社会課題について考えていても、日常の中でそのことを誰かと深く話す機会は意外と多くありません。
なぜこの課題を解決したいのか、誰が困っているのか、自分はその人に何を届けたいのか。
誰かに話すことで、初めて見えてくることがあります。
一人で頭の中をぐるぐる考えているだけでは言葉にならなかった想いを、安心して話せる環境こそが、寺田さんにとってのボーダレス・アカデミーでした。

何度も言葉にすることで、「自分が届けたいもの」が見えてきた
集中講座の後、寺田さんは3ヶ月間の社会起業伴走プログラムにも参加します。
そこで行ったのは、一度考えたアイデアをそのまま事業化することではありませんでした。
3人1組のグループミーティングやコミュニティ内での発表を通じて何度も自分の想いを言葉にし、そのたびにメンターや仲間からフィードバックをもらう。
さらに社会課題の当事者である「N=1」に向き合い、ヒアリングを重ねる。
その繰り返しの中で「自分は何を解決したいのか」が少しずつ明確になり、最終的に見つかったのが事業のブレない芯でした。
参加前にはほぼ何もなかったアイデアが、対話とフィードバックを重ねる中で形になっていったのです。
そして寺田さんはプログラム期間中からモニター顧客を獲得し、事業化へ。
現在もサービスを続けています。
ここで大切なのは、アカデミーで「正解を教えてもらった」わけではないということです。
自分の中にあった「なぜやりたいのか」という想いを何度も言葉にし、人から問いをもらい、実際に当事者の声を聞き、また考える。
その繰り返しの中で、自分自身でも気づいていなかった想いが少しずつ輪郭を持っていったのです。

「一人じゃない」と思える。挑戦を続ける仲間ができた
アカデミーで得られるのは、事業のアイデアや知識だけではありません。
6月に開催した卒業生登壇座談会で、寺田さんは「アカデミーに入る前と後で何が変わったか」を振り返りました。
参加前は不安でいっぱいで、事業プランもほとんど決まっておらず、自分の想いや社会課題について話したことすらほとんどなかった、一緒に頑張る仲間もいなかった、と寺田さんは語ります。
それが参加後には「一旦これでやってみよう」と思えるようになり、自分ととことん向き合ったことで少しずつ形が見えてきた。
そして「仲間が応援してくれることの大きさを感じた」「一人じゃないと思えるようになった」という変化も生まれていました。
同期とのつながりだけではありません。
進捗を共有したり、困ったときに相談したり、別のプログラムに参加した際にも声をかけてもらったり。
アカデミーをきっかけに、挑戦を続ける仲間とのネットワークが広がっていきます。
社会課題に取り組むことは、決して一人で完結するものではありません。
同じように「何かを変えたい」と思っている人と出会えること自体が、次の一歩を支えてくれるのかもしれません。
答えを持っていなくてもいい。まずは対話することから 。
寺田さんが現在運営する「mimamo」は、子どもたちが信頼できる大人と出会い、安心して話せる場です。
1対1のオンライン対話「きみのじかん」、さまざまな職業の大人と話せる「キャリア対話会」、世代を超えて利用できる「もくもく部屋」など、「対話」を起点に子どもたちの可能性を広げる事業を展開しています。

その原点にあるのは、寺田さん自身が人生の中で出会った大人たちとの経験です。
誰かと出会い、話を聞いてもらい、自分のことを考える時間をもらい、「がんばれよ」と背中を押してもらった。
その経験が、今度は誰かの可能性を広げる事業へとつながっています。
「社会課題に関心はあるけれど、まだ具体的じゃない」
「何かしたいけれど、自分が何をしたいのかわからない」
「起業したいけれど、アイデアがまとまっていない」
もし今、同じように迷っているなら。
”事業はアイデアベースでほぼ何もない状態でも、そこから一歩を踏み出せる”
”答えは一人で出さなくてもいい、まずは話してみればいい”
寺田さん自らの歩みから、そんな選択肢を示してくれました。
【9/9(水)締め切り間近!】第22期ボーダレス・アカデミー集中講座、いよいよ9月スタート!
第22期ボーダレス・アカデミー集中講座を9月に開催します!

集中講座日程:2026年9月12日(土)・13日(日)の2日間
まずは説明会で、アカデミーで何を学ぶのか、どんな仲間が集まっているのか相談してみませんか。
「まだ社会起業やソーシャルビジネスについて知りたいだけ」という段階でも、もちろん歓迎です。
今期ラストとなるオンライン説明会は、2026年9月3日(木)19:30〜21:00に開催予定です。
当日リアルタイムでのご参加が難しい方は、アーカイブ配信もございます。


ボーダレス・アカデミー『集中講座』で得られるもの
2日間の集中講座では、ボーダレス独自のメソッドを通して、「どんな社会を実現したいのか」というソーシャルコンセプトを言語化し、それを実現するためのビジネスコンセプトまで、仲間とともに考え抜きます。

寺田さんのように「誰かと話してみる、誰かの問いを受け取る、自分の言葉で考えてみる、また話してみる。」
その繰り返しの中で、今はまだぼんやりしている「想い」が、少しずつ形になっていくかもしれません。
第22期 集中講座の申込締切は2026年9月9日(水)となります。
お会いできることを楽しみにしております!
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